荏原製作所ロケハン

 今日は荏原製作所にロケハンに行く。その前にもろもろの準備をするために9:00ごろ会社に行く。まず最初に今日ロケハンに行く荏原製作所と、明日ロケハンに行く三洋電機の資料をまとめる。明日の分の資料は、行きがけの電車の中で林さんに渡すために持っていく。そして荏原製作所と三洋電機の所在地の地図も資料と一緒に鞄に詰める。明日の三洋電機は埼玉県熊谷市からタクシーで現地まで移動することになるのだが、カメラマンの斎藤さんが、自宅から会社に来るより、熊谷に直行した方が近いと言っていたので、熊谷駅周辺の地図をコピーして待ち合わせ時間と場所を決める。11:00ごろ、一旦会社を出て近くの立ち食いそば屋で天丼とかけそばを食べる。こういう気持ちが焦っているときは食べるスピードが早くなる。今日もこのメニューを5分とたたないうちに食べ終わってしまった。すぐに会社に戻って、先方に渡す企画書のようなものを作成する。続いて、日本電気の広報の人に電話して、熊本の工場への取材の可否はどうなったか確認しようとする。しかし担当者が電話中だったため、また後でかけることにする。その間、ロケハンでの現場記録用にデジカメを用意する。フラッシュメモリの中に残っていた写真を全部消し、電池を新しいものと取り替えて鞄の中に入れる。11:45ごろ、再び日本電気の広報の人に電話をかける。すると今度は来客中ということだった。仕方ないのでロケハンから戻ってきてから再びかけることにする。11:55ごろ、ディレクターの林さんが現れた。ホワイトボード(部員の外出先を記入するもの)に「荏原製作所ロケハン 18R(18:00リターンの略)」と書いて、2人で技術部のフロアに行く。するとカメラマンの斎藤さんは上着を着て準備を整えているところだった。12:00ちょうどに3人そろって会社を出る。
 営団地下鉄東西線で大手町まで行き、そこから長い地下道を歩いて東京駅へ。こういうとき、僕はみんなよりもちょっと先を歩いていち早くみんなの分のキップを買う。こういうとき、同行者が後ろで僕がキップを買うのを待っているようだと僕の行動が遅かったのだ。もっと早く歩くか、もしくは券売機近くになったら走ってキップを買いに行かなければならない。ちなみに今日はちょっとのんびりペースで歩いていたため、同行者はしっかり僕の後ろで待っていた。とりあえずキップを渡し、東海道線のホームへ。電車は空いており、4人がけの席に3人で座る。ここでカメラマンの斎藤さんに台本を渡し、ディレクターの林さんからビデオのだいたいの内容が説明される。そして林さんには昨日の三洋電機との打ち合わせでもらった資料を渡し、どういう話をしてきたかを伝える。その後しばらく、ロケハンでどういうところを見るか、どういう感じの現場なのかということをみんなで話す。しかし電車が横浜を過ぎたあたりで話はあらかた終わり、それからはみんな黙ってのんびりしていた。13:20ごろ、電車は藤沢に着いた。電車を降り、駅前のバス乗り場に行く。荏原製作所行きのバスは1時間に1本しか走っていなかった。しかしちょうどよく13:30発のバスがあったので、それに乗る。道がかなり混んでいたが20分ほどで荏原製作所に着くことができた。工場はちょっと見た目にもものすごく広い。真ん中の大通りがはるか先まで続いている。とりあえず守衛さんに受付はどこか聞き、受付のある建物に行く。受付に行ってみるとカウンターの中に誰も座ってなかった。「受付がいない場合は2階へ」という立て札があったので、2階に続く階段を上ろうとしたところで、近くにいた男性が声をかけてきた。「ビデオ撮影の方ですよね?」と言ってきたので、この人に間違いなかった。早速僕らを2階の会議室に案内してくれた。ちょっと遅れて羽田にある本社の広報の人が現れた。とりあえず名刺交換をして席に着く。まずディレクターの林さんからどういうものを撮りたいのか説明する。すると相手は「それだったらこのへんかなあ」という感じでそれぞれの特徴とこの工場内のどこに行けばあるのか教えてくれる。そういった感じの話をここで40分ぐらいして、いよいよ現場に案内してもらう。
 まずは同じ建物内にあるショールームに案内される。ここで荏原製作所自慢の「ヘルツフリー」というインバーター内蔵のポンプを見せられる。これはかなり画期的な製品らしく、しきりに「ビデオにはこれを入れた方がいいと思いますよ」と言ってくる。確かに省エネルギーかもしれないが、なんとなくビデオのイメージに合わないような気がする。しかしそんなことは今の段階では口が裂けても言えないので、素直に関心して見ている様子を表現する。その後建物の外に出て、歩いて別の棟に移動する。ここではエコアイスの氷蓄熱装置を見せてもらう。展示用のものが近くにあり、実物がどんな感じになっているかがわかりやすく見ることができた。再び移動し、社内でヘルツフリーポンプを大量に使用しているエリアに案内される。「もしもヘルツフリーを紹介してくれるなら、ここを撮すといいんじゃないですかね?」というような感じだった。確かにヘルツフリーを撮影することになれば、この場所は比較的並びがよい場所かもしれない。そう思いながら次の場所に移動する。今度は荏原の藤沢工場で最も新しい建物の屋上に設置されているエコアイスの氷蓄熱装置の本体を見せてくれた。かなり大型のものだったのだが、氷の状態が真上からしか見れないようになっていた。これでは非常に撮影しにくい。実際撮影することになったらどういう状態になるのか想像がつかない世界だった。場所を移動して、同じ建物内にある排水処理施設を見せてもらう。ここはかなりよかった。かなり汚い排水を溶液ごとに分類してここの処理技術を適用していく。今回のビデオの目的ともしっかり合致する。おそらくこれは撮らせてもらうことになるだろうと思いながらじっくり見て回る。ちなみに僕は今日、デジカムを持って、見てきた場所をガシガシ写真に納めていく。こういう写真が後になって非常に参考になってくることがある。この排水処理装置を見終わると、次は大気汚染防止装置を見せてくれた。工場排煙などを一度水で洗浄して外部に解放する施設。これも本番で撮影することになりそうな感じがした。続いて工場内に設置されてある従来型のゴミ焼却炉を見せてもらう。これは工場内から排出されるゴミを焼却する施設なのだが、いわゆる簡易型焼却炉ではなく。見た目にもバカでかい流動床焼却炉だった。さすがポンプ大手の会社だけある。しかもこの焼却炉が自社製品ときてるから、社内にこんな大きな焼却炉があるのも納得できる。
 今度は再び工場の中に入る。ここではエコミストという、切削油をほとんど使わない切削器を利用した穴あけ加工を行っていた。ちなみにこのエコミストというのも自社製品ということだった。この工場に入った瞬間、なんとなくなつかしい雰囲気がした。普通のちょっと古くさい工場なのだが、今まで見学してきたところと何かが違った。そのときふと気づいた。この油と切り粉の入り交じった金属的な臭い、これは去年の日機連のロケで行ったほとんどの工場で嗅いでいた臭いだったのだ。ふいに去年のロケの様子が思い出された。そしてすごくわくわくしてきた。自分の気持ちとしては工場ロケは疲れるし服や体が汚れるからあんまり好きじゃないと思っていたんだが、実はかなり工場ロケを好きになっていたようだった。去年の日機連のカメラマンをやってくれた大手さんは「汚い工場をいかにきれいに見えるように撮影するか、その行程が楽しい」と言っていた。最近ようやくその気持ちが理解できるような気がしてきた。ちなみにここでは実際にエコミストを使用して切削を行っている現場を見せてもらう。
 その後再び建物を出て、今度は屋外をかなり歩かされた。そして屋外に設置してあるガス化溶融炉を見せてもらう。これは先ほど見せてもらった従来型焼却炉よりも一回り大きい。この時期はちょうど稼働しているということだったので、その様子を見せてもらう。ゴミはすぐ近くの藤沢市清掃工場から分けてもらっているということだった。ちょっと小さめの建物の中にゴミを積み上げており、それを少しずつ投入していた。外からはガス化炉や溶融炉はなんとなく見れることは見れるのだが、それほど見栄えがよいわけではない。排スラグなどもしっかり見えるのだが、やはり実証炉だけあって、それほど見栄えがよいものでもなかった。一通り見せてもらうと、次はちょっと歩いて工場排水終末処理場を見せてもらう。これは一般の浄水場をミニチュアにしたような雰囲気のもので、いくつもの槽からなっていた。最後に川に流される水は、ちょっと塩素っぽい臭いが気になったが、それでも確かにきれいになっていた。ここを見終わると、続いて再び建物の中に案内される。ここでは製品をラインに流して、ロボットが流れ作業で加工を行っていく様子を見せてもらう。そして同じ建物内にある製品の梱包施設を見せてもらい、最後は梱包済みの製品の倉庫を見せてもらう。これで今日のロケハンは終了。最初の応接室に戻り、ちょっと追加質問させてもらう。そしてこちらの今後のスケジュールを伝える。帰りはタクシーを呼んでもらい、それに乗って藤沢駅まで戻る。東海道線に乗って東京まで戻る。帰りの道中は各地のうまいものネタでかなり話が盛り上がった。会社に帰り着いたのは18:20ごろだった。
 会社に戻るとすぐに、ロケハンに行った3人とプロデューサーの阿部さんを含めた4人で打ち合わせを始める。どのくらいの日数、照明さんをつけるか、今後はどういうスケジュールでやっていくか、撮影台本はどのくらいのスケジュールであげるか、そのへんが話し合われる。18:50ごろ話は終わり、ディレクターの林さんとカメラマンの斎藤さんが去っていく。僕は今日撮影してきたデジカメ写真をパソコンに取り込み、明日のロケハンの用意をする。その最中、テレビ本部のディレクター、宮沢さんが現れた。実は今日、20:00から僕の部屋で「テクノ探偵団」の撮影をすることになっているのである。そこでだいたい何時頃に会社を出られそうかというのを僕に聞きにきたのである。とりあえずあとは明日のロケハンの準備だけなので、19:30には会社を出られそうだと伝える。すると帰る前に一言声をかけてと言われる。僕は急いで明日の準備を整え、荷物をまとめてテレビ本部に行く。すると宮沢さんが「それじゃ20:00ごろ着くように向かうよ」と言った。僕は急いで会社を出て、地下鉄に乗る。早稲田に着くと、急ぎ足で部屋に向かう。しばらく歩いて新目白通りにさしかかったところで、なんとなくロケスタッフが乗車していそうなタクシーが目に付いた。よくよく見ると案の定スタッフが乗っていた。タクシーの方が先に僕のマンションに向かって行ってしまったので、僕も走ってマンションに向かう。するとスタッフはマンション付近をそろそろ走りながら通り過ぎてしまったので、僕は荷物をそのへんに置いて、猛ダッシュしてタクシーに追いついた。「行き過ぎましたよ」と伝えると、「じゃここでタクシー降りて歩いて行こう」ということになった。機材を降ろしてみんなで持って僕の部屋に向かう。
 スタッフが部屋に入ると、大きめな荷物をベランダに置き、早速準備が始まった。カメラ位置を決めて、照明を組んで・・・といういつもの光景が始まる。しかし今日僕はいつものような演出助手ではなく、番組に出演しなければならなかった。今日の撮影は12月18日に行われる「テクノ探偵団(テレビ東京)」の一部分なのだが、予算が少ないこの番組ではハウススタジオを借りて役者に演技をやってもらう金がないようだったので、僕の部屋を使って僕が出演することになってしまった。僕は「受験生が勉強中に腹が減って、冷蔵庫や台所をあさり、ようやくカップラーメンを1個見つけ、それを食べながら勉強する」というシーンで受験生役をやることになっているらしかった。まずは台所のシーンから撮影。受験生の見た目を撮影するため、主観移動で撮っていく。その後いよいよ僕が出演。冷蔵庫と台所を順番にあさって、ようやくカップラーメンを1個見つけだすシーンまでを撮影する。続いて、カップラーメンを見つけた瞬間、ニコッとしてカップラーメンに頬ずりするシーンを撮影する。これはおそらくかなり気持ち悪いシーンになったことが予想される。このシーンを取り終わると、次は場所を台所から机に変える。僕が机で「受験・必勝」と書かれたハチマキをつけて、参考書を読みながらカップラーメンを食べているシーンを撮影する。まずは前から僕の顔を狙う。このとき本物のカップラーメンを食べる。しかもすごい勢いで。言うなれば永谷園のお茶漬けのCM並みに勢いよく食べなければならなかった。ちなみに僕は猫舌なので、熱いものは一気に食べられない。しかし撮影のときにそんなことは言ってられないので、ものすごく勢いよく食べる。続いて僕の後ろから食べているカップラーメンの様子を抜く。相変わらず僕はひたすら食べ続ける。ときどき参考書の方を向きながら食べ続けなければならなかった。とりあえずこれで僕の出演するシーンは終了。その後、カップラーメンにお湯を注ぐシーンを撮影する。電気調理器の前にカップラーメンを置き、そこにヤカンのお湯を注ぐ。まず1回目を撮影する。そんなに悪くはなかったのだが、もうちょっと勢いよく注いでほしいということだったので、2回目はかなり上から勢いよくお湯をかける。するとこれでOKが出る。ここまでで僕の部屋での撮影は終了。結局22:30までうちで撮影をしていた。テレビ番組の撮影はあんまりやる機会がないので、今日の撮影はなかなか楽しかった。


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