AD日記を読み始めて間もない方のために、今日は少し僕の仕事について一般的なことを話そうと思います。基本的にADの仕事はディレクターのアシスタントをすること。つまり、台本を書いたりロケ現場で演出をするディレクターに対し、それ以外の全ての業務をこなすのがアシスタントディレクターなのです。具体的には取材交渉、テロップ、CG原稿の作成、発注など実務的なことから、ロケ費の精算や各種書類の作成といった事務的なこと、はたまたお茶くみやタバコのパシリといったADブギ的なことまで幅広い業務があります。
仕事は基本的に自分の担当している作品に関するものが中心なのですが、それ以外の、いわゆる雑務と言われる仕事が山ほどあったりします。例えば他の人が担当になっている作品で、その人がロケや打ち合わせなどで出かけている時などに代わりに何かをやるように頼まれるたり、企画書や台本を作成中のディレクターから頼まれて調べ物をしたりということがあります。僕がちょっとヒマそうな素振りを見せていると、こういう雑務が一気にふりかかってきます。また、本業がヒマなときならまだしも、オニのように忙しいときでさえも雑務はふりかかってきます。ちなみに僕の雑務で一番多いのはコンピュータのメンテナンス。なまじパソコンの知識があるものだから、今では会社中のパソコンの調子を見てまわらなければならないような状況になってしまいました。これから日記を読むときはそのあたりを考慮に入れて読んでいってください。
今日もなぜか目覚めが悪く、気がついたら10:40だった。急いで身支度をして10:55ごろ部屋を出る。会社に着いたのは11:30ごろだった。担当している作品に関しては特に仕事がなかったのだが、周りのみんながそういう僕の状況を知ってか知らずか、オニのように雑務がふりかかってきた。
まずはテープ探し。部長の内田さんが営業用に過去に製作した作品のVHSを持って行きたいということで、そのテープを用意するように言われた。普通なら過去に製作したものは同じフロアのロッカーに保存しているはずなのだが、いくらさがしても見つからなかった。VHSが見つからなかったので、ひょっとしてBETACAMがあるかもしれないと思い、BETACAM用ロッカーも見てみたのだが、それもなかった。そこで、過去この作品の製作に演出助手として関わっていた佐藤さんに話を聞いてみたら、これはうちの関連会社の映像システムというところが管理しているということがわかった。すぐに映像システムに連絡してみたら、もうその作品のことをわかる人がいなかった(11年前に製作したものだから)。それでもとりあえず探してもらうようにお願いする。僕はそれとは別にうちの会社の倉庫保管台帳を調べてみる。すると1吋(一昔前の放送用マスターテープ)と3/4(U-Matic:一昔前の取材用テープ)で保管されていることがわかったので、倉庫に行ってみることにした。倉庫に行くと倉庫整理担当の方がいたので、その人に話を聞いてみる。すると3/4テープは先日廃棄してしまったということだった。そこでとりあえず1吋のテープだけ出してもらうことにした。戻って内田さんに事情を話したところ、どうしようかと悩み始めた。すると大津さんが過去に別の作品の参考としてその作品のコピーVHSをもらい、今それを持っているということなので、それを借りることにする。VHSからVHSにコピーするのは画質上心配ではあったが、1吋からコピーするとお金が発生することを考えるとそれでもやむを得ないということになった。これでとりあえずこの件は一件落着。
昼すぎごろに、阿部さんから1つ頼まれごとをした。なんでも日本経済新聞社の編集委員の方のところに行って、写真を受け取ってきてほしいということだった。さらにその写真を全てスキャナで読みとっておくように言われた。ちなみに写真は100枚ほどあるらしい。最近僕はヒマそうにしているので、こういうわけのわからない雑務が一気にふりかかってくる。
17:30ごろ会社を出て日本経済新聞社に向かう。外は豪雨。歩くのさえ大変だった。新聞社に着いて編集委員の方のところへ行く。するとまだ写真の整理ができていなかったらしく、その場でファイルに分類してくれた。見ていると膨大な数の写真があり、とても100枚じゃおさまりきらないような量だった。整理しているところを見ながらかなりブルーな気分になる。写真の入ったファイルをもらい、会社に戻る。営団地下鉄東西線の大手町駅から乗り、茅場町で降りる。茅場町駅から外に出ると、ものすごい豪雨だった。ちょうど雨のピークがきていたようだった。僕が外出するとどうも豪雨になることが多い。ひょっとしたら雨男なのか?しかしまだロケのときに雨が降ったことはないので大丈夫なのだろう。駅から会社に戻る1、2分の間に一気にびしょぬれになってしまった。会社に戻って阿部さんに写真を渡す。一通りチェックを終えたところでいよいよ写真をスキャナで読み込み始める。作業を始めてみてわかったのだが、1枚読み込むのに異様に時間がかかる。写真のサイズ、解像度、カラー・白黒など、全ての写真に対して設定を変えなければならないので余計に時間がかかる。とりあえずしばらくはこの作業に集中して一気に終わらせなければならない。この後ずーっとスキャニングを行い、22:00ごろまでやる。
ひたすらモニタの前で作業していたので、目が痛くなった。22:00ちょっとすぎに荷物をまとめて帰る。