フィレンツェ歌劇場CMの編集
 今日はいよいよフィレンツェ歌劇場CMの編集日。気合いを入れて7:30ごろ起きる。素早く身支度を済ませて部屋を出る。いつものように早稲田駅から営団地下鉄東西線に乗り、九段下で降りる。都営新宿線に乗り換え、浜町で降りる。地上に出たとき、時刻は9:00だった。編集開始は10:00より。まだかなり時間があったので、ロビーでナレーション原稿を見ながら今日の繋ぎを改めて考え直していく。
 9:40ごろ編集室に入る。中では助手の人が準備をしていた。僕は持参したエディットシートとテロップのリスト、そしてテロップデータが入ったフロッピーを助手の人に渡す。その間、僕は1階にある喫茶店にコーヒーを注文する。
 しばらくすると、オペレーターの方が部屋に入ってきた。まず、今日はどういう進め方をしていくのか説明する。9:55ごろ、チケット発売元の、日本舞台芸術振興会の担当者が部屋に入ってくる。そして10:05ごろ、クライアントの日本経済新聞社の方が部屋に入ってくる。クライアント側が揃ったところで、いよいよ編集開始。
 今回はチケット発売前と発売中という2パターンを作らなければならない。とはいっても、違いはテロップ1箇所だけ。まずは頭から繋ぎこんでいく。悩んだのがテロップ。僕は昨日までに色、配置などを全て考えて今日に臨んだのだが、クライアントがガンガン口を出してくるため、その都度編集を中断し、みんなで相談して決めるていた。そういう感じで進んでいったため、本来4カットしかなく、特別の効果もない繋ぎに、思ったより時間を費やしてしまった。編集が終わったのは11:30だった。
 編集が終わったところで、明日の音楽入れに備え、明日使用するCDをみんなで一度聞いてみることにした。編集室を出て、僕だけ急いで2階の営業スタッフがいるフロアに向かう。ここでCDを聞ける場所を用意してほしいと無理言ってお願いしてみる。すると、たまたま待機していたMAミキサーが、これまた偶然空いていたMA室で再生してくれるということになった。急いでクライアントの元に戻り、MA室に連れていく。
 CDを聞いていると、チケット発売元の日本舞台芸術振興会の方が、「この部分にしましょう」とポイントを指定してきた。僕は最初、その部分でも悪くはないかと思っていたのだが、よくよく聞いてみると、終わりの部分がちょうどサビにかかっていたのである。これだと全体として中途半端な感じになってしまいそうな気がしたため、代案としてサビからスタートして、サビ終わりでうまい具合にアウトしていく部分をチョイスし、クライアントに提案してみる。ところがクライアントは僕の案に理解は示してくれたが、どうしても最初に指定したポイントを譲ってくれなかった。ちょっと悔しい気がしたが、ここは仕方なくあきらめることにした。
 帰り際、クライアントが僕に「ミラノ・スカラ座」(NHKホールで公演)のチケットをくれた。これはヒジョーに嬉しかった。前々から行ってみようと思っていたのだが、噂によるとチケットは既にほとんど売れてしまっているとのことだった。さらに、チケットがものすごく高く、どうしても買うことができなかったのである。丁重に礼を言い、ありがたく受け取る。
 会社に着いたのは13:00ごろだった。荷物を置くと、さっそく今日借りてきたCDをビデオテープにコピーし、編集の済んだ映像に重ねてみる。タイミングを微妙に調整しながら、使う部分を正確に決めていく。そして、ベストなタイミングで音楽をインサートしたところで、ナレーションのタイミングを計ってみる。今日の編集は、予想外の出来事が重なり、当初の予定より若干ナレーションの分量が増え、各コメントごとの映像が短くなってしまったのである。そのため、今日のうちにしっかりナレーションのタイミングを計っておかないと、明日、収録の現場で悩むことになる。
 16:00ごろ、フィレンツェ歌劇場CM関係で今日やっておかなければならない作業を終える。ここからは明治製菓工場見学者用ビデオの作業に移る。プロデューサーの判断により、明後日予定していたクライアントとの打ち合わせを、明日に変更することになった。それに伴い、明後日持参する予定だったCGキャラクターのイラスト案が、明日中にもらえるかどうか、CG屋に確認してみる。すると、明日僕らが会社を出る時間までには持ってきてもらえるという話だった。その後、ディレクターの日向さんと今後のスケジュール全般について打ち合わせをする。その結果、キャラクターの声を収録する日時を決める。それを受け、すぐに編集・MAを行うクロースタジオに電話し、僕らの希望する日時に収録ができるかどうか聞いてみる。すると、どうもその日は都合が悪いようだった。しかし、この日をずらすと後が大変なので、無理を言ってこちらの希望日に収録をやらせてもらうことにした。
 明日のMAの準備、クライアントとの打ち合わせの準備、全ての準備が整ったところで帰り支度を始める。18:00ちょっとすぎに荷物をまとめて会社を出る。ここのところ、これまでの激務がウソのように、ゆったりとした日々が続いている。しかし9月になれば、これまでと同じような慌ただしい日々が始まるということは容易に想像できることだった。