ふと、何かの物音で目が覚めた。ノドがエアコンの風でガラガラし、今にも咳をしてしまいそうになるのを抑えながら体を傾けて扉の方に目をやると、そこには部長の丸山さんと先輩の日向さんがいた。どうも、これから会議室を使って打ち合わせを始めるような雰囲気だった。すぐに起きあがり、毛布をたたんで所定の場所に置いておく(毛布は部のもの)。
机に戻り、今朝までかかって完成させたナレーション原稿に再び目を通す。しかし、どうも喉の調子が悪かったのと、まだ頭がスッキリしていなかったせいもあって、今いち原稿のチェックに身が入らなかった。このまま続けてもらちがあかないといった感じだったので、とりあえず一回席を立ち、ロッカーからタオルと洗顔フォームを出してトイレに入る。念入りに顔と手を洗い、ひとまずスッキリした気分になる。
余談だが、僕は顔と手に脂が浮いてくると、どうもテンションが下がってしまうのである。特にパソコンを使う作業のときは、頻繁に手を洗う。手が脂ぎっていたり汚れたりしていると、集中してパソコンに向かうことができない。手の温度が高いときも同じようなものである。そのため、僕は気合いを入れてパソコンを使う作業を行うときは、冷水(冬でも)に長時間手をあて、ハンドソープで念入りに手を洗う。こう書くと、潔癖性か何かのような印象を持たれてしまうかもしれないが、決してそんなことはない。限られた特定のシチュエーションのときだけである。
さらに余談。1日のうちでパソコンを使う作業は非常に多いのだが、それにも関わらず僕は激しい疲れ目の持ち主でもある。体調がよいときはそうでもないのだが、徹夜明けだったり、連日の激務で疲れていたりすると、夕方から深夜にかけて、目を開けていられないぐらい目が疲れてくる。そうなってしまうと仕事どころじゃなくなってしまうので、そういうときはたいてい仕事を中断して(可能なら)、帰ることにしている。一時期、目元スッキリシートを頻繁に使っていたが、あれはあくまでも目元がスッキリして気分がリフレッシュするだけで、目の疲れ自体は全くとれない。ロートジーフラッシュ(アイボンみたいなやつ)も持っており、時々使うことがある。目を洗ったすぐ後は、ちょっとだけスッキリするのだが、3分もしないうちにすぐ元に戻る。そういうわけだから、当然目薬なんて全く効果がない。ロートジーやサンテFXぐらいだと、瞬間的に効いたと思うことおもあるが、元に戻るのも早い。友だちから言わせると、僕は「ドライアイ」らしい。目が乾きやすい体質というのがあるらしく、僕はそれだというのだが、真偽のほどは定かでない。ただ、自分でも時々気づくことがあるのだが、僕はパソコンを使って作業をするとき、ほとんどまばたきをしていない。ふと気づいてまばたきすると、目がカラカラになっているため、まぶたと眼球の摩擦が大きく、非常に痛い思いをする。
とりあえず気分がスッキリしたところで、今朝完成させたばかりのナレーション原稿のチェックに取りかかる。よくよく見てみると、不思議な文章を書いていたりするので、慎重に読み返しながら文章に修正を加えていく。16:00ごろ、とりあえず全体のチェックが終了。クライアントの大同生命の担当者宛にFAXで送る。しばらくすると担当者から電話がかかってきた。電話でかなり長い間、ナレーションの内容について打ち合わせる。自分の書いた原稿は、全ての文面に深い意味を込めているため、できることなら変えたくはない。しかし、企業もののビデオはクライアントの意向が最優先である。先方の意図するところを全て聞き出し、それらを原稿に反映しなければならない。今回の電話でも、僕なりの文章の意図を全て先方に伝えた上で、先方の意向を聞いていく。その結果、再度修正を加えるということになった。
電話を切った後、しばらくナレーション原稿の修正作業を行う。19:00ごろに、一通り修正は終わった。続いて明日の物撮り(フリップの撮影)のため、編集済みのテープを見ながらタイミングを確認していく。この作業は20:00ごろ終了。ここで、編集を再開するか、ナレーション原稿を完成させるか、はたまた帰るかかなり悩む。というのも、僕は日曜日の夕方から会社に泊まり込んでいるため、そろそろ帰りたくなってきたころでもあったのである。とりあえずまだ若干時間に余裕があるため、今日のところは帰ることにした。
22:15ごろ、荷物をまとめて会社を出る。