豪雪の山形に向け出発
 今日もまた日機連のロケ。6:00に起床。素早く身仕度を整え、部屋を出る。会社に着いたのは7:00ごろだった。荷物のチェック、各種連絡先などを確認する。7:50ごろ、技術部のフロアに移動する。ここで今回の山形ロケについてちょっとした打ち合わせをする。しばらくすると、ディレクターの飯島さんが現れたので、僕と飯島さんだけで最終的に撮影すべき項目を詰めておく。というのも、飯島さんは今回のロケに半分しか来れないのである。飯島さんは今日、別の番組の本編集で、朝から夜までスタジオに入っていなければならないのである。そういうわけで、今日は僕がディレクター代理。飯島さんが考えていることをしっかりと聞いておき、ロケに活かさなければならない。
 8:00ちょうどに会社を出て、タクシーに乗って東京駅に行く。改札をくぐり、山形新幹線の乗り場に移動する。しばらくすると、「MAXやまびこ」と連結した「つばさ」が新幹線のホームに入ってくる。素早く機材を積み込み、席に着く。福島で「MAXやまびこ」との連結をはずし、「つばさ」単体で走行を始める。窓の外の景色が徐々に雪深くなってくる。米沢あたりではあたり一面、真っ白というような状態だった。
 11:00ちょっと過ぎ、山形駅に到着する。駅ビルの「すかいらーく」で早めの昼食をとる。12:00ちょっと前に店を出る。改札口前に行くと、うちの会社のネームプレートを持ったタクシーの運転手がいた。すかさず声をかけ、簡単に挨拶を済ませ、タクシーを停めてあるところに案内してもらう。今回のロケは雪深い地域ということもあり、移動は雪慣れしている地元のタクシーを利用する。タクシーといっても、普通のものではなく、ハイエースを使用した「ジャンボタクシー」と呼ばれるもの。これを2日間貸し切って、ロケ車の代わりにする。
 機材を積み込み終わると、さっそく出発。およそ1時間ぐらいかけて、同じ山形県内の長井市に移動する。今回のロケ場所は、長井工業高校。ここで実習をしている生徒の様子を撮影する。学校に到着すると、まずは職員室に行き、担当の先生に挨拶する。そしてこれからの撮影内容を伝える。ひとしきり話をしたところで、まずは現場を見せてもらう。スタッフを連れて、撮影を行う実習室に行く。ここでどういうアングルから撮影するか、どこで何カットぐらい撮るかを決めてしまう。
 カットが決まったところで、照明の松橋さんだけを現場に残し、僕とカメラマンの大手さん、カメラ助手の宮寺の3人で、街の風景を撮りに行く。タクシーで工業団地付近を移動しながら、撮影場所を探していく。途中、カメラマンの大手さんが「あの橋の上から撮ろう」と言ったので、とりあえず近くまで車で移動する。ゆるやかな坂を上って、「右折したら橋」という角のところに、いきなり雪の壁が立ちはだかっていた。よく見てみると、この橋はまだ工事中らしく、そのためか除雪作業が全くなされていない状態だった。どうしようか一瞬悩んだが、とりあえず雪の上を歩いて、橋の真ん中付近まで行ってみることにした。雪の壁の高さは、およそ1メートル50センチ。雪の上に立ったら、ズボッと沈んでしまうんじゃないかと思ったが、案外足場はしっかりしており、10センチぐらい沈みながらもなんとか歩くことができた。橋の3分の1ぐらいまで来たところで、とりあえずカメラをセットして1カット撮影する。ところが、どうもアングルがよくない。仕方がないので、もうちょっと進み、橋のちょうど半分ぐらいのところで改めて撮影し直す。
 橋での撮影が終わると、タクシーに戻って今度は長井駅前に移動する。ここで、駅前を歩く人の様子を撮影する。これでとりあえず街の風景の撮影は終了。そのまま学校に戻る。学校に着くと、今度は学校の外観を撮影する。終わったところで、ようやく中に入る。実習室に入り、照明の準備を手伝う。
 15:30ごろ、撮影に協力してくれる生徒が実習室に姿を現した。早速現場に入ってもらい、カメラ位置と照明を微妙に調整していく。生徒を指導する先生と、実際に材料を加工してくれる生徒に、どういうことをやってもらいたいか伝えていく。ある程度伝えたところで、僕はモニタの前に移動し、タイミングを見計らってカメラマンの大手さんにスタートの合図をする。
 最初は旋盤で金属部品を加工しているシーン。続いてフライス盤で金属の枠を加工しているシーン。最後に、ちょっと離れた部屋に移動して、マシニングセンタで金属に微細な加工を施しているシーンを撮影する。18:00ちょうどに撮影は終了。機材を片づけ、東京に発送できるような状態にしておく。機材は明日の朝、この学校から東京に発送する。そのため、今夜一晩だけ、学校に保管させてもらう。保管場所に機材を運び込み、最低限必要な機材だけ持って学校をあとにする。
 ホテルに着いたのは18:30ごろ。チェックインを済ませ、みんなそれぞれの部屋に戻る。19:00ちょうどにロビーに集まり、みんなで近くの焼き肉屋に入る。見た感じ、特にうまそうな感じはしなかったのだが、実際食べ始めてみると、その味の素晴らしさに感動してしまった。まず最初に食べたのはキムチ。こういう単純なもので、意外とその店の味というものがわかってしまうものである。このキムチ、実際食べてみると、非の打ち所のないうまさだった。その後、ロース、カルビと立て続けに肉を食べていく。ここの肉は全て米沢牛らしく、さすが牛肉の名所だけあって、ものすごくおいしかった。驚いたのは「米」だった。何気なく注文したごはんだったが、一口食べた瞬間、「こんなにおいしいごはんがあるのか!」と叫びたくなるような米だった。米が非常に甘い。米の鮮度も、炊き方も完璧だった。結局、この店ではいろんなものを食べたが、どれも非の打ち所のないものだった。帰り際、店長に「びっくりするぐらいおいしかったです。また長井に来る機会があったら、必ずこの店に来ます」と、言ってしまった。
 ホテルに戻ったのは21:00ごろ。みんなそれぞれの部屋に戻る。僕も部屋に戻り、寝る準備を始める。