街角散歩

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2011年11月29日

盛秋の庭先

盛秋の庭先

11月も下旬、晩秋と言えば紅葉。ということで今週末は紅葉ねらいで出かけました。訪れたのは中野区の哲学堂公園。園内には随所にモノを考えさせられるヒントのようなものが仕掛けられており、それらを巡りながら思慮に沈むというのも趣深い秋の過ごし方のように感じられました。

そんな公園に紅葉を撮りに出かけたわけですが、今回は紅葉撮影と同じぐらいのウェイトで「新しいレンズのシェイクダウン」という狙いがありました。この撮影で使ったカメラはマミヤのRB67 PRO SDという、一昔前の広告系、ファッション系スタジオ撮影でよく使われた機種です。一般的にはスタジオ使用がメインで、屋外で使われることは少ないらしいのですが、想像以上に使いやすくクオリティも高いので、個人的には積極的にスナップで使っていたりします。

ちなみにこのカメラ、今はもう生産終了となってしまい、本体、レンズともに中古でしか入手できません。そして中古ではビックリするぐらい安値で取引されています。そんな状況下で私もこのカメラを入手したわけですが、レンズのチョイスはけっこう悩みました。

そもそもこのカメラ、1970年から発売されているロングセラーモデルなだけあって、レンズのラインナップ、世代も豊富。しかしながら新しいものはそこそこ値が張るもの。最も利用頻度の高い標準レンズの127mmだと4世代あって、元々の私の手持ちは最も古い世代のタイプでした。それでもそこそこ写りはよく、十分満足できるクオリティの絵作りをしてくれました。

そんなある日、ヤフオクを見ていたら最新世代の127mm信じられない価格で出ているのを発見。普段だと競り上がって手の届かない値段になってしまう可能性が高いのですが、このオークションは終了曜日、終了時間が絶妙で、値段が競り上がらなそうな設定でした。ということでダメ元で入札してみたところ、見事超安値で落札。箱付き未使用デッドストック品が市場価格の5分の1ほどの価格でゲットできました。

ということで新しいレンズのシェイクダウンも兼ねて訪れた哲学堂公園、現像上がりのリバーサルフィルムを光に透かして見た瞬間、衝撃を受けました。くっきりシャープなエッジ、濃厚な発色、やわらかいボケ具合など、これまで使っていたレンズとは異次元の写りでした。

昨今はマウントアダプタブームでオールドレンズを最新のデジタルカメラで楽しむスタイルが流行っていますが、オールドレンズはあくまでオールドであって、そのレンズが作られた時代の絵作りを楽しむもの。普通のクオリティを望むならどんなに評判のよいオールドレンズよりも現代のレンズの方が優れているとよく耳にします。今回まさにその言葉を肌で実感できました。これまで使っていた初代レンズも悪くなかったのですが、最新式のレンズのクオリティの高さは目を見張るものがありました。

そんな最新タイプのレンズで撮影した写真が今日のこの一枚。背後の日本家屋と手前の植え込みの前ボケ、後ボケの具合、ピントを合わせたモミジのエッジ、そして発色の具合などなど、全てにおいて想像を上回る大満足のレンズクオリティでした。

アップロード日時 : 2011年11月29日 00:18    撮影場所 : [ 中野区 ]

地図

撮影詳細情報

撮影情報
撮影場所 哲学堂公園 鬼神窟
撮影日時 2011年11月27日 13:43
カメラ情報
カメラ Mamiya RB67 Professional SD
フィルム FUJICHROME Velvia 100F
フォーマットサイズ 6x7
ISO感度 100
露出時間 1/125秒
レンズ情報
レンズ Mamiya KL 127mm F3.5 L
焦点距離 127mm
絞り f/3.5

コメント

コーヒーさん おはようございます

マミヤ 良いですね。
nonnの収集癖がウズウズしてきましたよ。(笑)
昭和の下町をイメージするのはnonnだけでしょうか?

投稿者 nonn : 2011年11月30日 07:12


>nonnさん
レンズ評価の文章ってすっごく気になりますよね。実際自分で使ってどんな感じが試してみたくなります。かくいう私もいろんなサイトでいろんなレンズ評価を見ては、ついつい手を伸ばしてしまったものもたくさんあります。でも、いずれも標準以上のクオリティはあるものの、ホントに驚けるほどの描写をしてくれるレンズは意外と少ないもの。そんな中、個人的にはとても驚かされるクオリティを持ったレンズでした。

ところで、縁側のある和風建築って、もはや目にする機会なくなりましたよね。まさに「昭和」なテイストが色濃く感じられる空間でした。

投稿者 コーヒー : 2011年11月30日 23:54


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