街角散歩

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2009年1月13日

天上の眺望

天上の眺望

「箱根の山は天下の険」と言われるだけあって、東海道における箱根界隈は標高が高く、険しい道も多い場所。この山岳地帯を越えるため、もしくは登り終えた旅人たちのために、宿屋や関所が設置されたのが今の箱根エリアの始まり。実をいうと僕も人から聞くまで知らなかったことなのですが、そもそも箱根山などというものは存在しないのです。数十万年前、このあたりに富士山と同じような形の巨大な成層火山があって、度重なる噴火で山の中央部が陥没してできた巨大なカルデラが今の箱根の地形なんだそうです。金時山、三国山、塔ノ峰などの外輪山。その中央にある駒ヶ岳や神山などが中央火口丘。Googleマップなどでこのエリアの航空写真を見ると、ちょうどJRの東海道線と御殿場線で囲まれたエリア全体が、かつてひとつの山であったことが見てとれます。

せっかく箱根まで行ったので、中央火口丘の駒ヶ岳へ登ってみることにしました。芦ノ湖のほとりから山頂までつながる駒ヶ岳ロープウェイがあって、これに乗れば数分で山頂まで移動できるのです。チケットを買って待つこと十数分、ロープウェイが到着しました。しばらくすると扉が閉まり、ガクンという衝撃とともにロープウェイが上昇を始めました。駒ヶ岳山頂は標高1,356メートル。芦ノ湖はそもそも標高が高いエリアにあるため、ロープウェイの高低差は600メートル。山頂へ向かう途中、ロープウェイの中で係員による観光案内のアナウンスが流れていました。駒ヶ岳山頂の見所、周囲の風景などについて説明があって、最後に現在の気温について言及がありました。

「標高が100メートル上がると気温が1度下がると言います。駒ヶ岳山頂の標高は1,356メートル。本日の山頂の気温はマイナス6度」

マイナス6度!係員さんはしれっと「マイナス6度」と言ってましたが、心の準備ができてなかった僕はかなりビックリしました。ロープウェイの中の人たちも「!?」という感じで、ザワザワし始めました。マイナス6度と言えばもはやスキーのゲレンデ並の気温です。箱根は寒いだろうからと思い、多少厚着をしていたのですが、それでも氷点下に耐えられるかどうかあまり自信がありません。ロープウェイに乗っている人たちの服装を見ても、みんなそれほど厚着には見えなかったので、おそらくレジャー気分でなんとなくロープウェイに乗った人たちが多いのではないかと思います。冷静に考えてみると、僕自身も多少うかつでした。というのも、ちょっと前に地元の北九州市で皿倉山という標高600メートルちょっとの山に登ったときにも、山頂には雪が積もっていて、けっこう寒かったのです。ということは、標高1,300メートル以上もある駒ヶ岳はもっと寒くて当然と言えば当然です。

そうこうしているうちにロープウェイは山頂に到着。扉から一歩外へ出てみると、案の定、身を切るような冷気が襲いかかってきました。とりあえずコートの襟をしめ、手袋をつけて山頂広場へ出てみました。するとそこは一面の銀世界。ただ、ゲレンデと違うのは、圧雪など施していないので、降って積もった雪が溶けて固まって、またその上から雪が積もって、というような常態で全体的にアイスバーン状態になっていること。すごく滑りやすくなっていて、気をつけて歩かないと転んでしまいそうでした。

とはいいつつも、せっかく山頂まで移動したので、寒さなど気にせず写真を撮りまくることにしました。不思議なことに写真を撮っているときは寒さなどあまり気にならないもの。しかも、かなり標高が高い場所ということもあって、展望が極めてよく、空気が澄んでいることもあって遠くまで見渡せる状態でした。あいにく空に雲が多く、太陽が出ていない時間帯が比較的長く、富士山方面は雲で覆われていたりと、多少残念な状態でもあったのですが、それを補ってあまりある景観を楽しむことができました。

今日の写真は駒ヶ岳山頂から西側、芦ノ湖方面を撮影したもの。一番手前が芦ノ湖。湖を取り囲むように広がる箱根の外輪山。奥で海に突き出すように伸びるのは伊豆半島、その右側には駿河湾が広がっています。空は雲がちで青空は少な目ですが、雲間から降り注ぐ光芒がとても美しく、むしろ晴天時では見られない神々しい光景を目にすることができました。

アップロード日時 : 2009年1月13日 01:33    撮影場所 : [ 神奈川 ]

地図

撮影詳細情報

撮影情報
撮影場所 箱根 駒ヶ岳山頂
撮影日時 2009年1月11日 14:03
カメラ情報
カメラ Canon EOS 5D
フォーマットサイズ 35mm
ISO感度 100
露出プログラム 絞り優先AE
露出補正 -1/3EV
露出時間 1/1250秒
レンズ情報
レンズ EF24-105mm F4L IS USM
焦点距離 24mm
絞り f/5.6

関連写真

樹枝の凍結 真冬の展望台 山頂の積雪 冬朝の雪結晶 月夜の富士山 路地の積雪 凍結した歩道 ジグザグ雪かき

コメント

人のシルエットがいいかんじで映えてますね

投稿者 Xiong Maririn : 2009年1月17日 12:05


>詩音さん
ここからの眺めはとても美しくて、ロープウェイを降りてきた人たち
がみんなここから景色を眺めていました。ただ、あまりにも寒くて、
ほとんどの人はちょっとだけ景色を見て、すぐに建物に戻ってました。
そんな中、この写真の人たちはこの場所でずーっと景色を見てい
たのが印象的でした。

投稿者 コーヒー : 2009年1月19日 01:41


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